Ghost of Tsushimaはアメリカの開発会社であるSucker Punch Productionsが発売した中学の教科書にも登場するモンゴル軍による侵攻があった文永の役をテーマにしています。対馬において、蒙古軍(モンゴル兵)の侵攻を受けた際、主人公である境井仁は叔父であり地頭でもある志村と共に蒙古軍と相対しますが、てつはうなどの兵器や、武士道を無視した容赦のない攻撃により、あえなく破れてしまう。
命からがら仁は助かったものの、蒙古軍の脅威を知った仁は、戦えないものを守るという自らに立てた誓を胸に、冥人呼ばれる武士道から外れたダークヒーローとして戦っていくというストーリーです。アメリカが開発会社ということで中国と日本が混じり合ったなんちゃって日本文化と心配される人もいるでしょう。しかしご安心ください。このゲームの開発チームは日本という国に敬意を持って侍というものを調べ、きちんと形にしているゲームなのです。
また、開発会社が映画監督である黒澤明の大ファンであるため、黒澤明モードという画面を昔の日本映画のように白黒に描写したモードで遊ぶことができます。
こだわりポイント
モーションの細かさ
このゲームのこだわりのポイントとして挙げるのはまずはモーションの細かさでしょう。
このように刀を主軸として戦闘を行うゲームでは、かっこいいですが、逆を言えばリアルに刀を扱うような戦闘ではないことが多いです。
剣術の先生が監修
しかし、このゲームでは太刀を扱うモーションがより現実に近くなっており、敵と戦う際に、盾を持っている盾兵や通常の剣兵でいわゆる太刀の型を変えることができ、実際剣術の先生に監修してもらったそうです。さらに、型のモーションだけではなく、ちょっとした設定や動作も拘りがあります。太刀は切れ味が鋭いですが、刃毀れしやすいので、滅多に太刀同士を打ち合わせることはありません。
リアルな描写
このゲームではその点がリアルに描写されており、ガードも出来ることにはできますが、ガードよりも敵の攻撃を避けてのカウンターが強力なように設定されています。また、太刀で人を切った後に必ず刃についた血を拭う、あるいは払うモーションがあり、開発会社の拘りの大きさが垣間見えます。
ゲーム難易度が低いのが難点か
このゲームでは武士らしく正面から堂々と戦いあうこともできますが、冥人として暗殺者のような戦い方もすることができます。
その際にクナイや煙玉などを使うのですが、それらの強さが一種のバランスブレイカーと化しています。クナイは問答無用で敵を硬直させることができますし、煙玉は使えば最大3人の敵を暗殺で瞬殺することができます。歯ごたえのある難易度を楽しみたいのなら、ある程度自分で縛りを入れるほうが楽しめるでしょう。